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【数学っぽい雑談】定義域の拡張っておもしろいよね



xは正の実数,yは実数としてxのy乗を考えてみる.

もともと,xのy乗は「xをy個掛ける」という意味.

そしたら
たとえばy=-1のときはどうなんの?ってなる.
ここで指数の演算が次のようになってることを利用してyの定義域を自然に拡張できるのではないか?という考えにたどり着く.

(xのy乗)×(xのz乗)=xの(y+z)乗

z=-1の時,上の式は

(xのy乗)×(xの-1乗)=xの(y-1)乗

となるわけで,xの-1乗がどんな操作をしてるものなのかを考えると
右辺は「xをy-1個かける」という意味だから,これはxのy乗からxを割ってるということがわかる.

これによってxの-1乗を1/xとするということで負の累乗をうまく定義できそうだ,となる.

同様に考えて,
xの0乗=1
としてみたり,
もっと一般的にして
xの-n乗=1/(xのn乗)  (nは自然数)
という形で表すとうまく行きそうだ,ということになる.

そうしてyの定義域を整数全体に拡張することができた.


次に疑問になるのがy=1/2とかの時だ.

「xを1/2個かける」とはいったいどういう意味だろう?


ここでも指数の演算に注目する.

(xの2乗)の2乗
とは,つまり
xの(2×2乗)=xの4乗
である.

(xのy乗)のz乗=xの(y×z)乗

であるから,これから考えると,1/2というのは2を掛けて1になる数だから
(xの1/2乗)の2乗=x
となればいい.
だから,xの1/2乗というのは2乗してxになる数,つまりxの平方根である±√xということになる.
だがここではその値を+√xに限定しても齟齬は生じないことがわかる.
-√xのことは-xの1/2乗と表せば良いからだ.
では-xそのものの1/2乗をどうするかというと
-xに括弧をつけて
(-x)の1/2乗とすればいい.

このようにして一般化すると
yの定義域を有理数全体に拡張することができる.
つまり,
xの(n/m)乗=(xのm乗根)のn乗
となる.



ここまでくるといよいよyの定義域を実数全体に拡張できないか?ってなってくるだろう.
つまり,
xの√2乗とか
πを円周率として
xのπ乗とか
そういう値はどうやって定義したらいいんだろう?ってなる.
しかし,実は今までのような定義の仕方のようにはいかない.
ここでは「極限」の概念を導入しなきゃいけない.

さっきは有理数全体までyの定義域を拡張することができた.
ここで
y≒z
のときは
(xのy乗)≒(xのz乗)
であることと,
y<zのときは
(xのy乗)<(xのz乗)
であることに注目すると,xのy乗のグラフは突然違うところに飛んでいったりしないで,なめらかな右上がりの曲線になるんじゃないかな…って気がしなくもない.
ということで,実数全体へグラフがなめらかで右上がりになるように定義してみよう.

√(2) = 1.41421356…
だから
(xの√2乗)は(xの1.4乗)よりは大きいし,(xの1.42乗)よりは小さい.

(xの√2乗)は(xの1.414乗)よりは大きいし,(xの1.415乗)よりは小さい.

(xの√2乗)は(xの1.41421乗)よりは大きいし,(xの1.41422乗)よりは小さい.



ここで,
(xの1.4乗)(xの1.42乗)(xの1.414乗)(xの1.415乗)(xの1.41421乗)(xの1.41422乗)…
は有理数乗だから前にやったので値を求められるから
こうやって無限に値を近づけていくことができる.
しかもその値は∞になることなく,ちゃんと実数の値をとってくれるよね.

だから,そうやって有理数を無限に近づけた値を実数乗の定義にすればいい.

うまく式にするのはむずかしいけれど,
そうやって無限に近づけた値というのを考えることで
指数関数のグラフはなめらかな右上がりの曲線になる.

ということでyの定義域を実数全体に拡張できた.

これはイメージしづらいけど
そうやって無限に近づけることで確かに値が求まる.
たとえば
2の √(2)乗 = 2.66514414…
この値ってうまく分数とかで表せないのー?ってなるんだけど
これは超越数といって
普通の
axの△乗+bxの▽乗+…=0
の解として表せない数だってことが証明されている.
だから√◯や△/○みたいなものの有限な加減乗除ではあらわせない.
もしかしたら無限の加減乗除ではあらわせるかもしれない.
たとえば,超越数である円周率πで
2のπ乗について考えてみると
実はπは
π=4×{1-(1/3)+(1/5)-(1/7)+(1/9)-…}
っていう奇数分の1を順番に足し引きを無限に繰り返したものに4を掛けた値だっていうことがわかってるから,これを使ってやると

2のπ乗=2の[4×{1-(1/3)+(1/5)-(1/7)+(1/9)-…}]乗
     =16の{1-(1/3)+(1/5)-(1/7)+(1/9)-…}乗

ということになる.

多少イメージしやすくなったかな?

こうやって無限に計算した先にその値が存在する.

その値を有限な命である人間は見ることができないけれど,
確かにそこには値が存在している.



こうやって
いま,
xのy乗のyの定義域を実数全体にまで拡張することができた.


じゃあ
次にやるのはなんだろう?

もちろん,虚数,複素数全体への拡張だ.

こっからが難しい.
テイラー展開というものがわからないといけない.

ここの説明は省略するけど
具体的には次のような等式が成り立ってる

ていら


画像見えるかな?

eっていうのは自然対数の底,もしくはネイピア数,オイラー数

eっていうのは値としては
e = 2.71828 18284 59045 23536 02874 71352 …
みたいなのなんだけど
たとえばeのx乗は微分してもeのx乗そのものになってしまうっていう面白い性質をもった超越数で,うまくあらわせないからπみたいに文字eでおいてるだけ.


と,こんな感じになるわけだけど,
ここでテイラー展開の式の
eのx乗のとこを見て欲しい.
eのx乗のxに虚数単位「 i 」を代入した値はわからないけれど,
右辺にあるしきならxにそのまま「 i 」を代入して計算できるよね.

だから
xのところを
「 ix 」
で置き換えて計算してみる.そうすると偶数乗のところは i が消えて,奇数乗のところは残るから
まとめてみると不思議なことにさっきのテイラー展開の式のsinとcosの式の右辺にそれぞれ一致している!

おいらー


なんとこれによって実はありとあらゆる複素数乗が定義されてしまったのである.



たとえば,xの(5+3i)乗は

xの(5+3i)乗=(xの5乗)×{eの(i×3logx)乗}
        =(xの5乗)×{cos(3logx)+isin(3logx)}

途中計算ちょっと省略したけど手を動かせばすぐにわかる.
logxっていうのはeを何乗したらxになるかっていうヤツで
eのlogx乗=xを満たすもの.



こんな感じでなんかごちゃごちゃしたものになったけど
これでyの定義域を複素数全体まで拡張することができた.



こんなふうに色んな関数の定義域を複素数まで拡張していくと
いろいろと面白いことが起こるようです.

その一例を紹介.

eのiπ乗 + 1 = 0

iの階乗 = 0.498015668… - 0.154949828… i

iのi乗



もっと色々やると下の式みたいな変なのも出てくるらしいけど,
これを確かめた経験はないから事実として紹介.


  1 + 1 + 1 + 1 + 1 + … = -0.5

  1+2+3+4+5+・・・=-1/12

  1^2+2^2+3^2+4^2+5^2+・・・=0

  1^3+2^3+3^3+4^3+5^3+・・・=1/120

  1^4+2^4+3^4+4^4+5^4+・・・=0




こんなかんじで
なかなか面白いことになってる.



数研の部誌でだした自分のテーマは「解析接続と一致の定理」というので
定義域の拡張について多少くわしくかつ一年生の微積の延長として載せてるから興味持った理科大生はぜひ買ってください.

いつ発売かはわかんないけど.


そもそもまだ提出してない.

さっき重大な間違いに気づいて修正してたら飽きてこの日記かいた笑



今日中に修正してTeX化してだせるように頑張るので部誌担当のfkswくんちょっと待ってて汗





ではでは
またいつか

あでゆー


この日記ところどころ間違ってたらごめんなさい.
先輩がたの補足とかあったら超歓迎です.







ところで

もう朝ですね

おはようございます.

今日も一日頑張りましょう.


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